滝ケ原駐屯地司令兼普通科教導連隊長 一等陸佐 麻生竜伸司令 笑顔のさわやかな方です 

 国民の生命と財産を守るとともに、数千人の隊員の命を守る仕事を担っている人です。
 その優しい笑顔の奥に秘められた使命感、責任、重圧を思うと「男の真の優しさ」に感服させられます。 私たち一般国民には知る由もなかった左胸の金色に輝くバッチの意味をある人(一般人)が教えてくれました。 司令のバッチは幹部レンジャーの印。レンジャーといえば、自衛隊の中でも更に過酷な訓練に耐え抜いた隊員にのみ与えられる栄えある称号だそうです。
 その訓練は、まさに気力と体力の限界に挑む世界で、一歩間違えば生命すら危ぶまれるような極限の状態に置かれる過酷極まる訓練だと聞いたことがあります。
 そんな会話の横で、麻生司令は変わらぬ微笑みを浮かべていました。冷静沈着かつ優しさを併せ持つ人柄を改めて尊敬するとともに、自衛隊の司令として頼もしく思いました。

 ここで自衛隊の活動について改めて書きたいことがあります。

 世界中を震撼させた「3・11 東日本大震災」。あの光景はいまだ脳裏に焼き付いている方も多いと思います。
 未曾有の大震災に、私もいてもたってもおられず、何とか仕事を調整し、1カ月半後にボランティアとして現地に行くことができました。

 ご存じかとは思いますが、ボランティアはある程度安全が確保された現場にしか入れません。
瓦礫の中には警察、消防、自衛隊がまず入り、遺体(おそらく部分的な)の捜索や危険な瓦礫を片付けていました。そのおかげで、我々ボランティアは目を覆うような悲惨な現場に直面することなく、心身ともに安全な状態で作業させていただきました。

 1回目のボランティ活動では10日間ほど活動しましたが、春とはいえ、まだ雪のちらつく日もあった寒空の下、行く先々で黙々と捜索と作業を続ける自衛官の圧倒的な数に感嘆するとともに、被災者やボランティアへの心遣いを感じる場面もあり、胸が熱くなったことを今も思い出します。

 実を言うと、作業する日中はともかく、夜空を眺めつつ寝袋にくるまって寒さに耐え、風呂にも入れず、一人で持参した防災食を食べていると、さすがに我が家が恋しくなり、何度か「もう帰ろう」とくじけそうになりました。そのたびに海風に吹かれながら、更には冷たい海中にと捜索を続けている隊員の姿に元気づけられたものでした。

 

集団的自衛権を巡る自衛隊の位置付けが論争を巻き起こしている昨今です。私は政治
向きの難しいことはまったくわかりませんので、この問題に関するコメントはしませんが、我々一般国民の生活もこうして自衛隊の影の力に支えられていることだけは忘れてはならないと思います。そして、そんな隊員を守る麻生司令と知りあえたことにも感謝の気持ちでいっぱいです。 

 

 

 

 

自衛隊だけが撮った03.11を観て

 未曾有の3.11東日本大震災。誰もが信じられないテレビの映像に
息をのみ釘付けとなったことでしょう。あの3.11当日からの自衛隊の
活動を撮った放送番組を観ました。
 放映の最初から最後まで緊張のしっぱなし。自衛官の仕事ぶりに
改めて、感動・感謝・涙・祈り・・・の1時間35分でした。

 番組中のどのシーンも深い深い実話ですが、たった一人で20人の
命を助けた有馬2曹の淡々たる体験談には心打たれました。
有馬2曹は多賀城市内で津波の濁流にのまれた一人の女性をまず助け
更にもう一人流されてきた男性を助け、流れ着いた民家の二階の窓から
多くの人が津波にのまれ流されていく光景に、単身外に飛び出して、朝
まで救助活動を続けたそうです。

 最初に助けられた女性が「私はいいからお兄さんは逃げて」と諦めの
言葉を出した時に有馬2曹は「だめだ。最後まで諦めるな」と励まし、
女性は生きる希望を失わずに済んだということでした。
 自らも流されながら、女性と男性の命を救い、民家の二階に上がった時
普通の人なら「あぁ、助かった」と安堵の気持ちと、たとえ外で惨劇が起きて
いようとも成す術もなく茫然自失の状態に陥ってしまうことでしょう。

 ところが有馬2曹はその場にいた人たちの制止を振り切り、単身外に飛び
出し流れ着いた材木を筏代わりに朝まで救助を続けたそうです。彼が朝まで
に救助した人はなんと18人。あまりにも多くの犠牲者が出た中での小さな
数字のようで、大きな、そして貴重な18名の命でした。

 有馬2曹に助けられた人々は皆異口同音に感謝していました。私もボラン
ティア活動には行きましたが、彼のようにわが身すら危険な状態のときに
彼のような行動ができるのか、自問自答していました。
 
 有馬2曹だけではありません。全国から集まった10万の自衛官が被災した
自分の親兄弟妻子の行方を捜すことも諦めて「最後の砦」という使命感に
苦渋を噛みしめながら人としての任務を全うしてくれました。

 わが身の危険。行方不明の家族。一人の人間としての行動の分かれ目が
「自衛隊」という責任だとしたら、なんと重く感じることだろう!そしてそんな
隊員の心中を察しながらも現場指揮をとらなければならない指揮官もまた
苦しかったことだろう!

 魔の3.11から時は流れ、爪跡は深くとも、復興はされつつあります。自然の
猛威の前に、人とはなんと弱く無力なことか!しかしかくも強いものでもある。
強さの根源はこうした人のために必死になれる人たちの行動と、それに助け
られて励まされた人々の感謝の気持ちです。笑顔は笑顔の連鎖を起こします。
勇気もまた勇気の連鎖をつなぐものです。

 「われわれは最後の砦。われわれのあとには何もない」と言った一言の
重み。「だからこそわれわれがやらなければ誰もできない」という重み。
私たちは彼らに勇気をもらったと思う。しかし彼らは逆に「われわれが被災者
に支えられた」という。この強さと優しさには人としてとてもかなわない。
 心から感謝と、敬意を捧げたいと思う。
 

(中央)佐藤2等陸尉 左胸にレンジャーのバッチが  (右)歯科医院長 三好俊章先生

     輝く佐藤幹部

                       (中央)1等陸佐麻生竜伸司令官

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